【キラリ★和歌山人】和歌山の今をときめく、話題のあの人にインタビュー!
(更新)
「アリモッサム。」主宰 斎藤ともこさん
和歌山でキラリと輝く活動をされている方を紹介する「キラリ☆和歌山人」。
今回ご紹介するのは、和歌山市友田町で料理教室とダイエットサロンを併設した「アリモッサム。」を主宰する斎藤ともこさんです。
“食べること”を通して、地域の女性たちが前向きに、健やかに生きられるように。
そして、誰かの“得意”が活き、人と人が自然につながり支え合える関係が広がる社会を目指して。
「私が頑張るから、みんなも頑張ろう」──そんなまっすぐな想いで、地域に小さな居場所を育て続けている、斎藤さんの歩みをご紹介します。
1人目出産後のストレスと体重の増加に悩んでいた斎藤さん。
「自分じゃどうにもできなくて…」という思いから、友人の紹介でダイエットサロンのパート勤務を始めたことが原点でした。
「そこではサプリメントも結構使ってたんです。短期的に痩せることはできても、その先どうなるんやろ?と、違和感があって」
次第に“痩せる”だけでなく、「食べること」とどう向き合うかに意識が向くように。そして、不妊をきっかけに発酵や食の学びを深め、ご主人の転勤で和歌山へ。背中を押されるように資格を取得し、サロンを開業しました。

ある日、過食に悩むお客さんと一緒に料理をしたときのこと。
「こんなに楽しい、美味しいって思ったの初めて」と言ってもらえた瞬間、気づいたそうです。
「体と心が元気だからこそ、“痩せる”はあとからついてくるもの。それを伝えたかったんやって思ったんです」
斎藤さんが目指しているのは、「食」を通じて、誰かの心がふっと軽くなるような“居場所”を届けることです。
2025年、開業から10年。
「ずっと夢中で動いてきたけど、ふと“私は何を伝えたいんやろ?”って思ったんです。まだ答えは出ていないけど…」
そんな中、県外から和歌山に引っ越してきた、2人目の出産を控えた妊婦のお客さんとの出会いが、心に残りました。
「不安でいっぱいだと聞いて、私自身が和歌山に来たばかりで、誰にも頼れなかった頃のことを思い出したんです。“1人じゃない”って思える場所や、支え合える社会を、地域の中に育てていきたい──そう感じました」
斎藤さんが大切にしているのは、「人と人が自然につながり、“得意”が活かされて循環していくこと」。
「イベントでも、“お客さんにこういう気持ちで帰ってほしい”ってことだけ伝えて、あとは関わってくれる人たちの“得意”に任せるんです」
「得意な人に投げるのが楽やって思ったんですよね。それがその人の仕事にもなって、いい循環ができたら嬉しい」
そう語る斎藤さんの想いは、実際の活動の中にしっかりと形になっています。
たとえば、地元のいちご農園との出会いから生まれた「いちご狩り婚活」。
農園、結婚相談所、レストランのシェフ、テーブルコーディネーターといった和歌山で活躍する人たちが一丸となり、思いつきのアイデアをカタチにしました。

ほかにも、地元農家さんとの「トマト収穫体験&ケチャップづくり」、地元講師と取り組む麹スイーツ教室やアイシングクッキーのワークショップ、プロのメイク講師を招いたスキンケア会など、そのつながりは多彩です。
年末に開催した「アリモッサム。クリスマス会」では、料理、装飾、演奏、司会進行まで──和歌山で活躍する仲間たちが、それぞれの“得意”を持ち寄って一つの空間をつくり上げました。
誰かの“得意”が生き、つながりが生まれる場をつくる──
それが、斎藤さんのイベントや日々の活動の根っこにある想いです。

そして、その“つながり”は日々の教室の中にも。
「アリモッサム。」で使用する麹調味料は、地元・和歌山で長年愛されるお店の麹を使って、斎藤さんが自ら商品化したもの。
その麹調味料は、「Japan Brand Collection 2024」で“日本の名門料理店100選”に選ばれた和歌山の名店にも納品されており、地元で頑張る人たちとの信頼関係があってこそ、かたちになった取り組みです。

また、斎藤さんは「まいぷれ」や商工会など、地域の情報や人とのつながりにも積極的にアクセス。
「主婦目線の声が聞きたかったら、まいぷれの担当の方にリサーチお願いしたり、商工会で知り合った社長さんに直接話を聞きに行くこともあります」
自ら足を運び、声を聞き、地域に入っていく。
そうして生まれるご縁が、新しい活動のヒントやきっかけになっていきます。
「今の私があるのは、支えてくれる人、必要としてくれる人たちがいるからこそ」
斎藤さんは、感謝の気持ちとともに、地域でのつながりの場づくりをこれからも大切に育てていきます。
最近では、男性からの問い合わせも増え、「この人たちを誰が救うんやろ?」という思いから、男性向け料理教室をスタートさせました。
「ずっと断ってたんです。でも、お客さんに“視点を変えんのよ!”って言われてハッとして。“自宅じゃなくて、地域のコミュニティセンターならできるかも”と思って始めました」
地域のニーズに応えながら、自分の伝え方や関わり方を見つめ直すきっかけにもなっているといいます。
SNSでも伝わる「素のまま」の斎藤さん。
「最初は“ダイエットの先生っぽく”しなきゃって思ってたけど、友達に“普段の方がいいよ”って言われて、スッと肩の力が抜けました」と笑います。
日々のリセットには山登りも欠かせないそう。
「山って、自分と向き合う時間。他人と比べず、自分の心を整える場なんです」
そして、誰より感謝しているのは、いつも支えてくれる家族の存在です。

斎藤さんは、今年7月に開催される「Beauty Japan山口・広島大会」に出場予定。
山口出身で、現地でも料理教室を開く斎藤さんに、主催者から声がかかったことがきっかけでした。
「評価される側に立つことで、会社員として日々頑張る夫の気持ちを理解したかった」と話す斎藤さん。
本来は表に出るタイプではないからこそ、「私の挑戦が、誰かの“私も頑張ろう”につながればうれしい」と語ります。
この10年で、食と向き合い、自分と向き合い、そして人と向き合ってきた斎藤さん。
気づけば、料理もダイエットも、すべて“人とつながるためのツール”になっていました。
「誰かの背中をそっと押せるような、そんな場所であり続けたい」──
その想いを胸に、斎藤さんの挑戦は、これからも地域の中で続いていきます。
斎藤さんのお話を聞いて感じたのは、「自分らしく、人とつながること」の大切さ。料理やダイエットはそのきっかけにすぎなくて、誰かの愚痴を受け止めたり、前を向くきっかけになったり…。そんな場所を、地域の中でそっと育て続けている斎藤さん。
「できる自分も、できない自分も、まるごと受け止めて、自分に素直でいたい」
その言葉の通り、飾らない姿にふれてホッとしたり、元気をもらったりする人が、きっとたくさんいるはずです。
和歌山という地域の中で育まれてきた“アリモッサム。”という場所。その小さな輪が、誰かを救い、誰かを元気にするやさしいつながりとして、これからも広がっていくのだと思います。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。