地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、和歌山の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

和歌山の地域情報サイト「まいぷれ」和歌山市

【キラリ★和歌山人】和歌山の今をときめく、話題のあの人にインタビュー!

寅さん映画を通して、和歌山に活気を!

更新)

「わかやま寅さん会」代表 西本三平さん

わかやま寅さん会 代表 西本三平さん

和歌山でキラリと輝く活動をされている方を紹介する「キラリ☆和歌山人」。

今回ご紹介するのは、わかやま寅さん会の西本三平さん。

 

西本さんが代表を務める「わかやま寅さん会」は、映画『男はつらいよ』を通して和歌山に活気を取り戻したい!との思いで、和歌山での上映会やシネマコンサートを企画・開催されています。

 

「映画を観てもらうことだけが目的じゃなく、映画をきっかけに、和歌山の街や人の事を考える時間が生まれたらいいと思っているんです。」と話す西本さん。

 

今回は、西本さんがわかやま寅さん会を始めるきっかけとなった山田洋次監督との出会いや、和歌山で活動を続ける思いについてお話を伺いました。

教員時代に出会った山田洋次監督の講演「寅さんの教育」

 

ーーーまず、活動のきっかけとなった山田洋次監督との出会いを教えてください

 

もともと私は高校で教員してたんですよ。

1980年代に講演を開催することになり、どなたに講師としてお越しいただくかの会議をしていた時

“映画『男はつらいよ』シリーズの監督山田洋次さんに来ていただけないかな?”とふと思ったんです。

初めはどうやって連絡を取ればいいのかもわからず、お手紙で講演の依頼をしました。

 

「寅さんの教育」という講演だったんですが、講演の中で紹介されたエピソードが、心に強く残ったんです。

 

映画の撮影現場に、昼間はあまり姿を見せないスタッフがいたそうです。
しかし夜になると宿でみんなを笑わせ、場を和ませるムードメーカーだったといいます。

普通なら「昼間仕事していない」と言われそうなところですが、山田監督は

「この人にはこの人の役割がある」と、その人をチームの一員として大切にしていました。

 

自分が教員をしていた学校現場でも、問題行動を起こす生徒や扱いにくい生徒がいました。

ちょうどその頃、生徒との向き合い方に悩んでいたんです。
しかし山田洋次監督の講演を聞いてから、「この子にも何か役割があるのではないか」

という視点で生徒を見るようになりました。

ある時、嘘をついていた生徒が後になって「先生、本当のこと言わなくてごめんなさい」

と謝ってきたことがありました。

その時「人は変われる。一度の出来事で人を決めつけてはいけない」と強く感じましたね。

映画「男はつらいよ」の山田洋次監督と、わかやま寅さん会に向けた監督の直筆メッセージ

和歌山で寅さん映画の先行上映会を開催。「わかやま寅さん会」発足!

 

ーーー山田洋次監督の講演をきっかけに「わかやま寅さん会」の活動がスタートされたんですね。

 

はい。映画『男はつらいよ』に関わる活動を少しずつ始めました。

大きな転機となったのが2019年。
映画『男はつらいよ おかえり 寅さん』の先行上映会を和歌山で開催しました。

多くの人が集まり、「こういう場にはやっぱり意味がある」と実感しました。

この出来事をきっかけに、正式に「わかやま寅さん会」がスタートしました!

 

現在は上映会だけでなく、シネマコンサートなど様々な文化イベントを開催しています。

映画をきっかけに、街に出てほしい!

 

ーーー西本さんがわかやま寅さん会の活動で大切にしていることは?

 

「映画を観たあと、和歌山の街に出てもらうこと」です。

『男はつらいよ』は、柴又という町とそこに暮らす人々を描き続けてきた映画。

場所は違えど、和歌山についても共通すること、例えば

・地方都市の未来
・商店街の役割
・街と人の関係 を考えるきっかけになればと考えています。

 

実際、和歌山市の中心市街地も、昔に比べてずいぶん人が減って、商店街も、シャッターが閉まっているところが増えてきています。

でも、その一方で、頑張っているお店もあるし、新しい取り組みも出てきている。
だから、上映会のパンフレットなんかには、そういう地元のお店とか活動も紹介させてもらって、「せっかくやから、映画を観たあと、街に出てみませんか」とか、「このお店、行ってみませんか」っていうメッセージも込めてるんです。

地元の人たちと一緒につくる「シネマコンサート」

 

ーーーわかやま寅さん会の大きな取り組みの一つシネマコンサートについて教えていただけますか?

 

寅さんの映画の映像を上映しながら音声を消し、音楽を生演奏で再現する特別な公演です。

 

「どうせやるなら、和歌山ならではの形でやりたいな」と思ったんです。

「和歌山の人たちと一緒に作る舞台」というところを大切にしています。

企画の段階で、和歌山市交響楽団や地元の演奏家、そしてゲストには映画ゆかりの歌手に声をかけてまわりました。

 

ほんまにできるんかなっていう不安もあったんですけど、実際に話を進めてみると、皆さんすごく前向きに取り組んでくださって。まさに【和歌山発の舞台】が生まれました。

文化って、地域の中で育っていくものなんだと感じました。

「わかやま寅さん会」の活動を振り返って

 

ーーー長年の活動の中で感じることは?

 

わかやま寅さん会は、2019年に設立してから、毎年、上映会とかコンサートとかを続けてきてまして、基本的にはボランティアのメンバーで運営しています。
正直、楽なことばっかりじゃないですし、準備も大変ですし、集客のことを考えると不安になることもありますけど、それでも続けているのは、「これ、意味あるな」と思える瞬間があるからなんですね。
それは、上映会のあとに、「久しぶりに商店街歩いてみました」とか、「紹介されてたお店、行ってきました」とか、そういう声を聞いた時で。

「あ、映画をきっかけに、街と人がちょっとでもつながったなら、それでええんやな」って思えるんです。

 

僕自身は、映画をやること自体が目的じゃなくて、映画を通して、街のことを考えたり、人のことを考えたり、そういう時間が生まれることが一番大事だと思っています。
ですから、これからも、無理のないペースで、でもできるだけ長く、和歌山でこの活動を続けていけたらいいなと思っています。

【告知】「寅さんとオーケストラとわが街と」~スクリーンをこえて音楽と歌でつながる特別な一日~

「寅さんとオーケストラとわが街と」

わかやま寅さん会主催の、映画と音楽が融合する特別なイベント
寅さんとオーケストラとわが街と」が開催されます。

映画の映像とオーケストラの生演奏が重なる、ここでしか体験できない舞台。
さらに地元合唱団も参加し、世代を超えて一つの作品を作り上げます。

 

2026年4月11日(土)

9:00開場 10:20開演

和歌山県民文化会館 大ホール

 

(内容)
・映画『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』上映
・和歌山市交響楽団によるシネマコンサート
・合唱団によるステージ

 

西本さんは最後にこう話してくれました。

「映画をきっかけに街に出て、街に活気が戻り
人と人がつながる時間が生まれたら嬉しいですね。」

 

映画と音楽がつなぐ、和歌山の新しい文化の形。
ぜひ体験してみてください!

 

↓↓↓

イベント詳細はこちらから

編集後記

恥ずかしながら、西本三平さんの活動を今年になって知りました。元々映画関係のお仕事をされていたわけではないのに、山田洋次監督の講演をきっかけに心が動き、お一人で始められた「わかやま寅さん会」。

自ら各所に足を運び「地元和歌山を元気にしたい!」という熱い思いを伝え続けておられます。

寅さんの映画を観たことがない方もぜひ、コンサートや上映会にお出かけください。(まいぷれ編集部 田中)    

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。