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使う人目線で、将来の水辺を思い描いた「第二ミズベ辺会議」

2017年2月10日に行われた第二回目開催 ミズベ会議。泉山さんのタクティカルアーバニズムについての講演に加え、ワークショップでは第一回目のアイディアを混ぜて使う人の目線から考え沢山のストーリーが生まれました。

2016年12月19日 水辺会議キックオフイベント「ミズベドリンクス」開催
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2017年1月25日   第一回ミズベ会議開催
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今回第二回目となる水辺会議が、ぶらくり丁内にある「みんなの学校」で開催されました。一般参加は約50人以上が集まり、水辺の未来について第一回目に引き続き考えました。

ゲリラ的イベントで、実際に行動して示していく!

明治大学理工学部助教、ソトノバ編集長を務める泉山塁威さんが、今回「タクティカルアーバニズム」について、話してくれました。
写真中央 発表者:明治大学理工学部助教、ソトノバ編集長泉山塁威さん
写真中央 発表者:明治大学理工学部助教、ソトノバ編集長泉山塁威さん
タクティカルアーバニズムとは、戦術的都市計画やポップアップ・アーバニズムなどともいわれ、長期的変化のための短期的プロジェクトであり、長期的戦略に基づいた仮説的実施や社会実験をさすそうです。

有名な海外の事例では、駐車場を一日活用した「パーキング・デイ」があります。2005年に学生たちが、路上駐車場の一部に人口芝生を敷き椅子を置くなどユニークなパークに変えたことから始まったゲリライベントで、現在では国の政策としても取り上げられているそうです。また、車のスピードが出やすい交差点をペイントで彩り、運転手の関心を引くことでスピードを緩やかにすることができたという事例も紹介してくれました。

簡単なアクションから始められ、やりながら方法を変えていくことも可能であり、短い活動から長期的・ハード整備などにも繋げられるタクティカルアーバニズム。もちろん、ゲリライベントだけではなく、パブリックスペースなどを活用したイベントをどんどん増やすことで、使えなかったスペースが使えるスペースに変化し、面白くなっていくと思っていますと、語ってくれました。

使用者目線で考える、水辺の楽しみ方とストーリー

次におこなわれたのが、参加者全員のワークショップです。
4テーブルに分かれ、今回は家族写真・友達との集合写真など、複数のテーマ写真から1テーブル1枚選びます。その後第一回水辺会議で集めた「内川でやってみたいこと」を組み合わせながら、写真の中の人たちが実際にどのようにしてこの内川を楽しむのかストーリーを組み合わせます。

約20分ほどのシンキングタイムをはさみ、各テーブルではいろいろなストーリーが飛び交います。「この家族の名前は南方家にしよう」「この大学生は、東京でIT関係の仕事をしてそう」「この夫婦はきっとお金持ちで、週末は孫が和歌山に遊びにきてくれるのを楽しみにしてる!」など、1枚の写真から次々にアイディアを出し、ペルソナ設定の中でどんな川の利用をしているのか考えます。
最後は、各グループが張り出した用紙を元にストーリーを語りました。
それぞれのストーリーを聞いていくと、川辺での楽しみが増えることで、必然的に利用する側も多彩な選択肢があるということに気づけました。また、今回使った写真は、4人家族・老夫婦・4人の男女・カップルでしたが、年齢や性別などは関係なく幅広い層が川辺で遊ぶビジョンをリアルに考えられました。
第一回目の会議で出た、みんなが考える内川でやってみたいことを、更に具体的ストーリーに落とすことで、将来のビジョンを共有できたのではないでしょうか。

編集後記

今回第二回目の開催となった水辺会議。第一回目の水辺会議の意見が、第二回目の水辺会議にも繋がっていました。そのため、引き続いて参加していくことで、「実現に近づく気持ち」を皆んなで共有出来るのは、非常に面白いイベントだと感じました。
具体的なストーリーを立て、利用者目線にたつことで、ビジョンをもち、より利用者が必要とする遊び・イベントなどを意識できたと思います。第三回目の開催は、どんなアイディアが聞けるのか、楽しみです。