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子育て支援情報

お子さんの足の成長、靴選びは大丈夫!?「子供の足のトラブル」が急増中です!!

アスレチックトレーナー南由佳先生の育児講座「学童期に必要となる乳幼児期の健康について」のお話。

11月18日、海南市沖野々の子育て支援センターきららで開催された育児講座。
今回は、アスレチックトレーナー 南由佳先生による「学童期に必要となる乳幼児期の健康について」のお話です。タイトルを聞いただけではピンと来ないかもしれませんが、「子どもの足の成長、運動、靴選び」について大切なお話をたくさん聞くことができました。
参加されたママ達からも「聞いてよかった~!」「もっと早く知りたかった!!」と大きな反響がありましたよ。
今回は、ほんの一部ですがご紹介したいと思います!

お子さんの足のこと気にかけていますか?どんな靴を選んでいますか?

よちよち歩き~小学生頃のお子さんの身体の動かし方や靴の選び方が、中学、高校生ぐらいになった時の身体に大きな影響を与える・・・なんて考えたことありますか?
お子さんが「つかまり立ちが出来た」、「歩けるようになった」のはいつですか?と言われたらだいたいのママは答えられると思うんです。
でも「ちゃんと歩けるようになったのは?」と聞かれたら・・・「ちゃんと歩くってどういうこと?」
どんどん大きくなる子どもの足。でもサイズの変化だけでなく、骨格や動きにも大きな変化があるんです。お子さんの成長についてママが知ることで、発達を促す手助けが出来ると思いますよ!
◆今回の講師
日本体育協会公認 アスレティックトレーナー     
南 
由佳先生

(NPO法人 ゆうゆうスポーツクラブ海南所属)

小学校3年生、年長、1歳のお子さんのママで、今4人目のお子さん妊娠中という南先生。和歌山市や海南市での講演は毎回反響が大きい。アスレティックトレーナ以外にもスポーツプログラマー、アシスタントマネージャー、バスケットボール指導員、健康運動指導士の資格をお持ちで、和歌山県バスケットボール協会医科学委員長でもある。普段は、所属先が管理運営している海南市総合体育館に勤務されており、体育館に来館する様々な年代の方からの健康づくりについての相談を受けることが多いとのこと。
トレーナーとしては、中高生年代のバスケットボール選手に携わることが多いそうだが、「乳幼児期からの運動量や靴選びが大きくなった時の身体にとても影響がある」と感じているそう。


まずは、子どもの年齢ごとに変化する「身体の成長」と運動を知ろう!

【0~1歳これから元気に歩き始めるための準備期間】
おすわり、はいはい、つかまり立ち、つたい歩きなど1年間に驚くほどの勢いで運動行動が発達。特に「はいはい」は、直立姿勢とバランス保持以外の「歩行」に必要なすべての要素を使っていると言われている。

【1~3歳…1人で歩き始める頃】
2歳くらいまでは、大人のようにかかとから前足部への重心移動はせず、足全体が同時に地面に着く歩き方。この頃は裸足感覚で足の負担が少ない靴を選びましょう。未熟なかかとを安定させ、地面からの衝撃を和らげてくれるクッション性も必要です。

【3~7歳…身体を動かすことが楽しく、走る、跳ぶ、投げるなどの基本的運動を覚えていく時期】たくさん歩いて効率の良い歩き方を習得したり、身体を支える大きな役目を果たすアーチが発達してくる大切な時期。屈曲性のよい歩きやすい靴を選んで、たくさん運動させてあげることが大切。

【7~10歳…骨格完成も近づき、基本的運動も習得、いよいよ一人前の大人に向かってスタートを切った子ども達。】この時期はさまざまな運動を経験させ、多くのスキルを習得させるとともに、スポーツの楽しさを感じ、将来への可能性を最大限に広げてあげることが重要。激しくなった動きから足を守るために、クッション性のよい動きやすい靴を選ぶことが大切です。

子どもの足はどんな足?

子どもの足は骨が成長途中で柔らかく不安定です。赤ちゃんの足に関しては骨の約70%が軟骨と言われているんですって。柔らかい子どもの足は変形しやすく、とってもデリケート。ですから足をしっかり守ってくれる靴選びが重要なんです。
みなさんはお子さんの靴のサイズを定期的にチェックしていますか?
先生が、「子どもの足は柔らかく、厚い脂肪に包まれているため、足の痛みに鈍感。大人の足なら自分のサイズより小さいと入らないが、子どもは少しぐらい小さいサイズの靴でも入ってしまう。サイズが合っていない靴を履き続けていると足が変形してしまう恐れが…」とお話されていたのを聞いて、はっ!!としました。履けているから大丈夫じゃないんですよね、子どもが小さいうちは小さい靴を履いてもあまり痛くないから子どもから自己申告されることはないと思っておかないといけませんね。

「土ふまず」を含む、身体を支えるために大切な3つのアーチが未発達の子どもが増えています!!

子ども達の足のトラブルが急増しているそうです。特に身体を支え2本の足でしっかり歩くために必要な足裏にある3つのアーチの未発達や崩れている子どもが増えているんですって。
アーチの一つ「内側縦アーチ」は通称「土ふまず」と言われ、みなさんもご存知だと思います。
赤ちゃんの頃はアーチはほとんどなくぺたんこですが、歩いたり走ったりして足裏が鍛えられ、3歳頃から少しずつアーチが形成されていきます。ですが、子どもの頃の運動量が足りなかったり、合っていない靴を履いているとアーチの未発達やバランスの崩れの原因になり、身体のゆがみなどにつながることもあるんですよ。
先生は、お子さんのアーチに合った中敷が必要だとお話されていました。

こんな足になっていたら要注意!一生の足は幼少期に決まってしまうといっても過言ではないのです!

【お子さんの足のトラブルチェック!!】※0~1歳のお子さんはまだ気にしないでください。

□土ふまずがペッタンコ
□いつも足(足の指)に力が入っている・曲がっている
□内くるぶし側に足が倒れている(外反)
□足が反りくり返っている(内反)
□外反母趾
□小指の曲がり(小指の爪が外向いている)

特に小指の曲がりがあると、ママもそうですが足が疲れやすい、将来ねんざや腰痛の原因にもなる恐れがあります。お風呂など、温かいところで指の曲がりを戻してあげてください。

どんな靴を選べばいいの?南先生の「正しい靴選びのポイント!」

骨が柔らかく変形しやすいお子さんの足のために、正しい靴を選んであげたいですね。南先生が「正しい靴選びのポイント」を教えてくださいました。ぜひ参考にしてください!

◆甲の高さが調節できる靴…紐かワンタッチテープ(マジックテープ)のタイプを選びましょう。どちらもお子さんの足に合せてきちんとしめてあげることが大切です。

◆つま先は広く、厚みがある靴…子どもの足は特に足の指で“地面をつかむ”ようにして歩くため、指を自由に動かせる余裕が必要です。

◆つま先が少し反りあがっている靴…子どもはベタ足で歩くので、反りがないと蹴り出しにくく、つまづきやすいです。

◆かかと部をしっかり支える靴…足が靴の中で動かないように固定することで、安定した歩行ができます。

◆足が曲がる位置で靴もまがるもの…サイズが大きいと、この位置がずれます。靴の前のほうだけ曲がるものがいいです。

◆適度に弾力のある靴底のもの…地面からの衝撃から足を守ります。厚底の靴は足によくありません。

子どもはサイズが変わっていくので、実際の足のサイズより大きな靴を履いている子が多いです。けれど、身体が発達する幼少期の子どもにとっては最悪で、非常に危険なことなんです。靴が大きいと足は前にすべってしまうし、グラグラで不安定。よく転ぶ子は靴が原因かもしれません。「ちょうどいい」靴を選んであげることはとても大事なことです。子ども自身が選ぶ靴は、見た目がカッコイイものや脱ぎ履きがしやすいゆるい靴が多いので、パパやママがしっかり見て選んであげてくださいね!
靴を履く時は、「かかとをトントン」。
ワンタッチテープ(マジックテープ)はきっちりぎゅっととめてね。

きちんと履かせて、お子さんの足に合った靴選びを!

靴を履く時、つま先をトントンして履くことはありませんか?
きちんと正しいサイズの靴を選ぶ時、実はつま先ではなく「かかと」が大事なんです!
「かかとトントン」をして、シューズのかかと部にぴったりあわせることでつま先の余裕があるかどうかわかります。それから、ワンタッチテープはママが思っているよりギュっときっちりとめてください。靴の中で足が動かないように固定することが大切です。
忘れがちなのが縦の長さだけでなく靴の横幅がお子さんの足に合っているかということ。
足指を動かせるかどうかも確認してください。
靴を選ぶ時は、立った状態で履かせる、歩いているところもチェックして、お子さんの足に合った靴選びをしてあげてほしいです。

2~3ヶ月に1回はお子さんの足を測定してあげましょう!

この日の育児講座では、お子さんの足のサイズを測りました。なかなかじっとしているのが難しいので測るのは大変ですが、お子さんが機嫌がいい時に測ってみてください。
【足の測定方法】
・無理な体重がかかっていると正しい計測ができません。
・足下で計測が始まると、つい子どもは覗き込んでしまいます。まっすぐ前を向くようにしましょう。

ママ達からの質問「うちの子の足大丈夫?」

----うちの子O脚かも?

O脚を気にするママはけっこう多いですが、基本的によちよち歩きの頃はみんなO脚で、7歳ぐらいまでは、さまざまに変化していきます。個人差はありますが、あまり気にしないでください。気になるようであれば、しっかり運動させてあげてください。

----子どもの足の発達のために出来ることはありますか?

「足指ジャンケン」がおすすめです。それから、「足の指を触ってあげる」。指を触られることで指の動きを覚えてきます。赤ちゃんなら、指を握ると握り返したりする「把握反射」を足にもしてみてください。
他には、砂浜や砂利道など舗装されていないところを歩くのも足にいいですよ。最近は靴の性能が良くなっているので、足は守られていますが、足に刺激を与えることも大事です。
履物も、わらじや草履、鼻緒タイプのビーチサンダルなどは、指に力が入るのでときどき使ってみてください。

子ども達の大切な足を育てる、守ることは子ども達の未来の身体を守ること

南先生のお話を聞いて“もっと子どもの身体について気にかけてあげよう”と思いました。
見た目はすくすく大きく育っているように見えても、ちゃんと身体の基礎が出来ていないと大きくなってからスポーツで捻挫を繰り返したり、膝や股関節が痛くなるなど身体に影響が出てくるんですね。子ども達の未来のためにもしっかり「足育」してあげたいですね!!