地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、和歌山の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

和歌山の地域情報サイト「まいぷれ」和歌山市

イチオシ情報

【告知】海南市出身の小野田寛郎少尉を題材にした舞台、『負け。-生きる-』

小野田少尉を独自の角度から切り込む今回の舞台。小野田氏を通じて、戦後を「生きる」人々を描く昭和時代劇です。

海南市出身の小野田寛郎氏をご存じでしょうか。
第二次世界大戦の終結後も約30年間フィリピン・ルバング島に潜伏し、1974年ようやく日本に帰還した旧日本陸軍少尉です。

今回の舞台『負け。-生きる-』は、今年10月に公開された故小野田寛郎氏を描いた映画『ONODA~一万夜を越えて~』を受けて制作されたもの。
この舞台は、和歌山出身の脚本家・金澤寿美さんと市川昇次郎氏(すわん江戸村)の共同脚本で、演劇街道きのくにプロジェクトと劇団紀州(すわん江戸村)の面々が演じます。

※演劇街道きのくにプロジェクトとは…
演劇活動を通じて和歌山の魅力を発信する団体。代表である金澤寿美さんの祖父(マジシャンの金沢天耕氏)の自叙伝的作品「酔筆奇術偏狂記」を和歌山で上演するのを機に立ち上げたプロジェクト。和歌山や大阪在住の団員で構成されている。

舞台公演の記者発表会

演劇街道きのくにプロジェクト、劇団紀州の皆さん
演劇街道きのくにプロジェクト、劇団紀州の皆さん
左:金澤寿美さん<br>右:市川昇次郎師匠
左:金澤寿美さん
右:市川昇次郎師匠
小野田宮司
小野田宮司
小野田少尉の写真
小野田少尉の写真
12月4日・5日の公演に先立ち、小野田少尉に縁が深い宇賀部神社(海南市小野田)で記者発表会が行なわれました。

金澤さんは「この舞台はフィクションですが」と前置きしたうえで、戦争をテーマに取り上げることの難しさやこの脚本に込めた想いを。
宇賀部神社の小野田宮司は「演劇という形で小野田氏を表現することは思いもしなかった。地元で再び取り上げてもらえるのは嬉しいこと。このお芝居を通じて、小野田少尉が伝えたかった「生きる」の意味について何か感じ取ってもらえたら」と話す。

すわん江戸村に拠点を置く劇団紀州はこれまでにも、治水家・井沢弥惣兵衛や菓子の神様として祀られる田道間守など、海南市に所縁のある人物を取り上げてきました。
小野田少尉の物語を独自の角度から切り込む今回の舞台。演劇街道きのくにプロジェクト、そして劇団紀州の面々がどう演じるのか。タイトルの『負け。』の意味とは?サブタイトルの「生きる」に込められた想いとは?

ぜひ劇場まで足を運んで、実際にその目で観て感じ取って下さい。
(くう*)

舞台制作のきっかけとなった映画『ONODA』とは…

今回の舞台を制作するきっかけとなった映画『ONODA~一万夜を越えて~』とは?

第二次世界大戦の終結を知らされないまま、フィリピンのルバング島で約30年も過ごした海南市出身の小野田寛郎氏の壮絶な人生を、フランス人監督が描いた長編映画。
フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、日本の国際共同製作で、カンヌ国際映画祭でも高い評価を受けた作品です。
今年10月8日に全国公開されるにあたり、小野田少尉の生まれ故郷であることから海南市での先行試写会が実現し、ダブル主演で小野田氏を演じた俳優の遠藤雄弥さんと津田寛治さんによる舞台あいさつも行なわれました。
 

宇賀部神社

小野田少尉の本家筋にあたり、名草戸畔伝説が残る由緒ある神社。「あたまの神様」として崇拝され、“おこべさん”の名で親しまれています。
現在の宮司さんの父が小野田少尉と従兄弟関係にあり、小野田少尉が潜伏していた時に肌身離さず持っていた「千人針」や、直筆の「不撓不屈」の書などが飾られています。

「宇賀部神社」
住所:和歌山県海南市小野田917
TEL:073-487-3285