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キラリ☆和歌山人

坂口宗徳さん:(株)MANPA (株)観潮 代表取締役社長

2015/02/04

今回のキラリ☆和歌山人は、(株)MANPA、(株)観潮の代表取締役社長を務める坂口宗徳さんです。
和歌山市は和歌浦にある「紀州和歌の浦温泉 萬波」。
和歌浦湾を望む絶景のロケーションに位置する旅館を経営し、観光地としての和歌浦を10年に渡り支え続けてきた坂口社長の目に映る和歌山を覗き見ます。


「このままでは和歌浦の灯が消えてしまう」
和歌浦湾を望む萬波のロケーション。<br>天気のいい日には徳島が見える。
和歌浦湾を望む萬波のロケーション。
天気のいい日には徳島が見える。
――まず、萬波を経営されるようになった経緯をお聞かせください。

雑賀崎にある「シーサイド観潮」という旅館で生まれ育ち、物心ついた頃にはなんとなく「自分も旅館をするのかなあ」と思っていました。
両親は継がなくてもいいと言っていたのですが、どこか期待みたいなものはあったでしょうし、東京の大学を卒業後和歌山ビブレに勤務していたんですけど、導かれるように旅館に帰ってきましたね。
「萬波」は元々、南海電鉄さんが所有されていたものを、ちょうど10年前に経営を引き継いでほしいということで始まりました。
一つの旅館を集中してきっちりと経営していきたいという思いがありましたが、その時ちょうど新和歌浦観光ホテルも閉まった時期だったので「入り口の大きい旅館を二つ閉めてしまっては和歌浦の灯が消えるぞ」と説得されて。
やってよかったと思います。

――旅館を経営するにあたって、何を大事にされていますか?

永年経営というか、やはり続かせることですね。
建物然り、仕入れ然り、従業員然り、潰してしまうと色んな方に迷惑がかかってしまうので。
*キャッシュ・フロー経営が大事ですね。
京セラの創業者である稲盛和夫氏の「土俵の真ん中で相撲を取れ」というお言葉があります。
いつも瀬戸際で、俵に足をかけた状態で経営していると危ない。
人、物、お金、すべてに余裕をもった経営をしないといけないと。
それは心掛けていますね。
*企業活動において、損益計算上の利益だけでなく「どれだけのキャッシュ(現金資金)を稼ぎ出せるか」を重視する経営方法。
波の音を聴きながらゆったりと過ごせる和室。
波の音を聴きながらゆったりと過ごせる和室。
洗練された洋室で、特別なひと時を提供してくれる。
洗練された洋室で、特別なひと時を提供してくれる。
オプションで薔薇を浮かべて入浴できる「蒼の湯」。<br>一般の方も入浴OK。
オプションで薔薇を浮かべて入浴できる「蒼の湯」。
一般の方も入浴OK。
――やり甲斐を感じるのはどんな時でしょうか?

旅館って家族経営的なところがあって、二件経営するとなると、もっと会社っぽくする必要があるなと思ったんです。
マニュアルや規則等を従業員と一緒に作り上げて「旅館を科学する」ことをしていますが、それが出来上がってきたときに楽しさを感じます。
「こんな部屋作りたいなあ」と考えたりしている中で、ただ作るだけでもだめなので、もっと周りを巻き込んでいかないと、と思っています。
――萬波のお風呂はかなり変わっていて、工夫が凝らされていますよね。
お客様の反応も大きいのではないでしょうか。


リピーターのお客様もいらっしゃいます。
近くから来てくださる方も多いですよ。
全国様々な旅館やホテルに足を運びますが、旅館はやっぱり「風呂、部屋、料理、人」ですね。
シンプルなんです。

――シンプルでありながら追求を絶やせないポイントですね。
そういったことに取り組む上でのポリシーはなんでしょうか?


「知行合一」ですね。
これを社是にしています。知識を得ても、行わないとだめだし、知識の無い状態で行ってもだめ。
文武両道と同じで、知ることと行うことはどちらも必要であるということをポリシーにしています。
あと、二師三兄五友(にしさんけいごゆう)を持ちなさいという言葉があります。
僕にとって師匠である滋賀の雄琴温泉にある湯元館を経営される針谷さんは「旅館を科学する」ことをしていらっしゃって、尊敬しています。
今でこそ使い古された言葉ですけど、10年前に針谷さんに「坂口君、人は変えられないんだよ」と言われた時、なんて残酷なことを言う人なんだ!と衝撃を受けましたね。
僕はその時愚痴ばっかり言ってたんですよ(笑)親子喧嘩も絶えなかった。
『お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!』という本の著者、中村文昭さんの講演CDは、もう擦り切れるくらい聴きましたね。
中村さんの「頼まれごとは試されごと」「返事は0.2秒」「できない理由を言わない」「今できることをやる」という4つのことを行っていると、人生が開けるという言葉は大きく影響を受けました。
絶景を最大限に活かすこだわりが見える露天風呂。
絶景を最大限に活かすこだわりが見える露天風呂。
バリアフリータイプなど、様々なシーンに合わせて選べる。
バリアフリータイプなど、様々なシーンに合わせて選べる。
「和歌山の活性化は0円でできるんです」
――坂口さんは大学時代を東京で過ごされたとのことですが、再び和歌山に戻られた時、和歌山の印象は変わりましたか?

和歌山は住みやすいなと改めて実感しましたね。
食べ物もたくさん獲れるし、物価も安い。
地元の人も定着しやすくて、そういう面でいい土地だなと思います。

――では、現在の和歌山市をどう感じていますか?

これから中核都市、県庁所在地としてどう変わっていくか楽しみなのですが――そうですね、不満はないですが、民間でまちづくりやまちおこしに力を入れている方がいても、ほんまの公務員といいますか、行政の方々が本気になって国とのパイプを強く持っていかなければという点が課題かなと感じています。
結構和歌山の人って奥ゆかしいといいますか、本音を言わないかなと思います。
和歌山ラーメンブームがあって、他府県の方に「あそこのラーメン屋さん美味しいらしいね」と言われると「あんなとこは観光客しか行けへん」とか、タクシーの運転手さんでも「和歌浦に観光に来た」というお客様に対して「あんな錆びれたとこ何しに行くんな、昔は栄えてたけどねぇ」みたいな(笑)
和歌山を活性化させようと思ったら、0円でできるというのを僕はずっと言っているんです。
そう言うと皆身を乗り出してなんですか?と聞いてくるので、「和歌山は素晴らしいというのを市民が、県民が胸を張って言うことだ」と答えています。
それだけでお金はかからずに、難しいことなく活性化できると思います。
坂口さんおすすめの、テラス天井に吊るされたチェアー。<br>座って眺める景色の美しさに息をのむ。
坂口さんおすすめの、テラス天井に吊るされたチェアー。
座って眺める景色の美しさに息をのむ。
――0円!確かにそうですね。
私もタクシーの運転手さんに同じような反応をされたことがありますが、結構ショックでした……。
0円活性化計画、私も参加します!
それでは、萬波、シーサイド観潮を舞台にこれからどのように活動されますか?


与えられた役目をきっちりと頑張る、ですね。
僕が現在与えられている「頼まれごと」は、やっぱり会社をきちんと経営して、旅館に来てくださるお客様に喜んでいただくことだと感じています。
それが「試されごと」であり、しっかり役目を果たしていれば、また「頼まれごと」がやってきて、クリアするとさらに大きな事がやってきて――というようになっていると思うので。

――まず試されごとを極めることですね。難しいことですが、非常に大切なことだと感じます。
本日は貴重なお話、ありがとうございました!
◆編集後記◆
人生において「師」をもつと、ビジョンが明確化し、ひらけてくる。
まさにそれを体現されていらっしゃる方でした。
色々な人と出会う中で自分を形作ってくれる言葉や出来事は、その人の財産であると感じます。
テラスにあるチェアーに私も座らせていただきましたが、景色の静かな迫力に時間を忘れそうになります。
皆様も是非、座ってみてください!

和歌浦を代表する旅館
和歌浦温泉 萬波 MANPA RESORT

住所:和歌山市新和歌浦2-10
TEL:073-444-1161

ランチやエステで宿泊以外の楽しみ方も
漁火の宿 シ―サイド観潮

住所:和歌山市田野82番地
TEL:073-444-0111