折り紙とイラストの競演！「Noi siamo amici―ともだち展」｜（和歌山市東鍛治屋町）

イタリア在住の前川元美さんと娘の爽さん、なすまさのりさんの三人展。

懐かしい昭和の面影を残すレンタルスペース「鍛治屋町ブルー」。
そこで8月1日（木）から5日（月）まで開催されている「Noi siamo amici―ともだち展」に行ってきました。

イタリア在住の前川元美さんは日本折り紙協会とイタリア折り紙協会に所属、講師活動をしています。
今回はイタリア製と日本製の折り紙、そして包装紙や医学書の古書のページも使い、多彩な折り紙作品を展示中です。

基本の形「富士山」。

「富士山」を張り合わせて作った作品。「富士山」の数を変えることでさまざまな形になります。

今にも飛び立ちそうな蝶。イラストは娘の爽さん。

手に取って形の変化を楽しめる折り紙作品も。

前川さんによると「ORIGAMI」はそのまま海外でも通用する言葉となっており、イタリア・フランス・ポーランド・ドイツでも盛んだとのこと。
大学の造形学科に折り紙専門のコースもあるそうです。
そこではかなり大きなサイズの紙を使ったり、ランプシェードを作ったり、折り紙を使った芸術的な作品も多い由。
また、前川さんのイタリアでの折り紙教室には幼稚園児から年配の方まで、幅広い年齢層の方が来られているとのことでした。
折り紙がどれほど生活に身近なものとなっているかがよくわかります。

折り紙で作ったピアスも展示販売されています。
イタリアでは折り鶴が人気。
日本が好きな人には兜も喜ばれるそうです。
台紙に「Grazie」と書いているのはイタリア製の折り紙。
ピアスはどれも透明マニキュアでコーティングされています。

娘の爽さんはイラストを

前川さんと共にイタリアに住む娘の爽さんは色鮮やかなイラストを展示。
和のスペースに映える美しさです。

点描の大きな魚のイラストは、ほぼ1か月をかけて丁寧に描いたとのこと。

宇宙のイラストは、日本語・イタリア語・ドイツ語の三か国語での「おやすみ」を書き入れています。爽さんは、さまざまな国の人たちと共に過ごす日常を送っているのだな、と感じました。

癒される海の生き物たち

「鍛治屋町ブルー」の廊下には、なすまさのりさんが描かれた海の生き物の絵が展示されていました。
目のかわいいクマノミ、やわらかいラインのヒョウモンダコ（実は猛毒）など、見ているだけで心がなごみます。

生き物への思いやりが感じられるメッセージです。

なすさんと前川さんは中学時代の同級生。
なすさんが前川さんにお声をかけて、今回の「Noi siamo amici ―ともだち展」が実現したとのことです。

折り紙のワークショップも

イタリア製の折り紙で折ったヨット。イタリアの折り紙は色や模様がかわいいです。

「Noi siamo amici ―ともだち展」では、折り紙のワークショップも開かれます。
＊日時 8月3日（土）・4日（日）どちらも13：00～と15：00～の二回。
＊定員各日 10名
＊料金 500円（材料費込み・お茶付き）

ワークショップでは、マスト部分がポケットになっていて、メッセージカードなどが挟めるヨットを折ります。

左から前川元美さん、爽さん、なすまさのりさん

「日本の折り紙はカドがきちんと揃うんですよね。それに紙質がよくて、ちょうど折りやすい厚さになっています。
ワークショップで集まったお金で日本の折り紙を買って、イタリアの方に使ってもらいたいと考えています。」
と、前川元美さん。
100円ショップで売っているような折り紙でも、イタリアでは800円くらいするそうです。

所在地・お問い合わせ等

「Noi siamo amici ―ともだち展」
＊会期 2019年8月1日（木）～8月5日（月） 11：00～17：00
＊場所レンタルスペース鍛治屋町ブルー
〒640-8036 和歌山市東鍛冶屋町16
＊お問い合わせ 090-4562-9375 （前川さん）

＊専用駐車場はありません。お近くの有料パーキングをご利用ください。