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紀州東照宮の大祭「和歌祭」に行ってきました!

5月12日に行われた紀州東照宮の「和歌祭」。その魅力と見どころをご紹介します。

毎年5月第二日曜日に行われる、紀州東照宮(和歌山市和歌浦西)の大祭「和歌祭」。
新聞やテレビなどメディアにも取り上げられることの多いお祭りです。
「実際、どんなお祭りなのかな?」
と、今回初めて「和歌祭」を見に行ってきました。
初夏の晴れた空の下、大きな金色のおみこしは迫力満点。
渡御行列の衣装の美しさにも目をみはりました。

1トンのおみこしが石段を下る!「神輿(みこし)おろし」

「和歌祭」の最初の見どころは「神輿おろし」と呼ばれる神事です。
紀州東照宮には神門から108段の急な石段があり、白衣の男たちに担がれたおみこしが勇壮に下ります。
おみこしの重さは約1トン。途中、おみこしは揺すられたり大きく傾けられたり。
ハラハラしますが、そうするとおみこしに乗った神様がお喜びになるそうです。
大きな掛け声と共におみこしは石段を下り、参道へと運ばれます。
うっそうと茂る参道の木々の中、掛け声と共に進むおみこし。
うっそうと茂る参道の木々の中、掛け声と共に進むおみこし。
鳥居に向かってどんどん進みます。
鳥居に向かってどんどん進みます。
おみこしが参道に入ると、見物人は素早く道を空けなくてはなりません。
小さな子供さんとご一緒の場合はご注意ください。
神事の始まる前から参道の両側の、赤い柵の中に入って立っている人も多いです。

いよいよ渡御行列のはじまり

「神輿おろし」神事の後には東照宮会館前で式典があり、その後、正午から渡御行列がはじまります。
(時間は2019年現在。)
先頭の「行列奉行」から、しんがりを務める「三道具(みつどうぐ)」まで総勢約800人。
渡御行列のルートは、紀州東照宮を出て和歌浦漁港へ向かい、片男波を通ってあしべ橋の方へ。そして、提灯に彩られたあしべ通りから紀州東照宮へと戻ってきます。

渡御の途中に伝統芸能を披露する「演舞ポイント」が五か所あり、そこで待っていると次から次へと技や踊りを見ることができます。
渡御行列の衣装は実にさまざま。凝ったデザインのものが多く、伝統芸能と併せて「和歌祭」のもう一つの見どころとなっています。
片男波に向かう途中、もう一度神事が行われます。
片男波に向かう途中、もう一度神事が行われます。
行商人を模した「子供連尺」。江戸時代の行商人は他国の様子を伝える、大切な情報ツールでもありました。
行商人を模した「子供連尺」。江戸時代の行商人は他国の様子を伝える、大切な情報ツールでもありました。
「餅搗踊り(もちつきおどり)」。家康公の戦勝を祝う、餅つきを模した踊りを披露します。
「餅搗踊り(もちつきおどり)」。家康公の戦勝を祝う、餅つきを模した踊りを披露します。
「面被り」。それぞれに衣装も個性的。「面被り」に泣かされた子は丈夫に育つそうです。
「面被り」。それぞれに衣装も個性的。「面被り」に泣かされた子は丈夫に育つそうです。
雑賀一族の演舞。
雑賀一族の演舞。
「母衣(ほろ)」。武将の背後に付き、大きな母衣で矢を防いだとのこと。中腰で三度回る演舞です。
「母衣(ほろ)」。武将の背後に付き、大きな母衣で矢を防いだとのこと。中腰で三度回る演舞です。

「和歌祭」の歴史

「和歌祭」が行われる紀州東照宮は約400年前、紀州藩始・徳川頼宣公により創建されました。
そのすぐ翌年から、ご祭神である徳川家康公の御霊を慰めるために「和歌祭」が行われたということです。

伝統的な芸能は「株」という組織がそれぞれに受け継いできたとのこと。
「摺鉦(すりがね)」は「摺鉦」の株、「薙刀振り」は「薙刀振り」の株が口伝で受け継ぎ、誇りを持って守ってきました。
また江戸時代、身分制度が敷かれている中でも、認められた特技があれば身分を問わず行列に参加することができた由。
「和歌祭」渡御行列の多彩さには、こんな歴史があるのです。

片男波や和歌浦の散策も

海風が心地よい片男波。
海風が心地よい片男波。
浅瀬にはクラゲが…。
浅瀬にはクラゲが…。
「和歌祭」は五月の第二日曜日。
お天気に恵まれればちょっと汗ばんでしまうほどの暑さです。
お祭りの後、片男波では水遊びをしているご家族も見かけました。

また和歌浦漁港や万葉館の駐車場を使った場合、渡御行列の交通規制のため15時30分ごろまで車を出すことができなくなります。
「和歌祭」を見終えた後は、和歌浦の方までゆっくりと散策するのもおすすめです。

真夏ではないので、ついうっかりしてしまうのが水分補給です。
空気はさらっとしていますが、体は乾いてきます。
小さな子供さんがいる場合には、特にお気をつけくださいね。

【和歌祭】

【交通アクセス】
・JR和歌山駅・南海和歌山市駅から
和歌山バス新和歌浦行き約20分、権現前下車徒歩1分

・バス運行について
和歌祭開催に伴い、下記1の時間帯は大道町・権現前の停留所の上り停留所のみ(南海和歌山市駅・JR和歌山駅行き)を無停車とし、下記2の時間帯は和歌浦~不老橋~権現前の各バス停は、交通規制により車両通行止めとなるため、バス迂回運転をいたします。ご了承下さい。

1)11:45~13:30
2)11:45~16:00


・駐車場について
片男波海水浴場駐車場(P1)、片男波公園駐車場(P2)、万葉館前駐車場(P3)の各駐車場は出庫が困難になります。ご了承下さい。なお和歌浦駐車場付近(P4)も行列通過の際、出庫が困難になる場合がございます。

【お問い合わせ】
事務局:東照宮会館
〒641-0024 和歌山市和歌浦西2丁目1-20
TEL.073-444-0808

【真柴みこと】
息子二人の子育てを終えてから、フリーライターとして修業中。
写真と神社仏閣、自然の生き物が好きで、カメラを手に和歌山を駆け回っています。
* Instagram  028mikoto
*note  https://note.mu/028mikoto