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第6回伏虎中学校体育館で開催|リノベーションまちづくり構想検討委員会

最終となった「リノベーションまちづくり構想検討委員会」、和歌山市の未来について議論がかわされました。

写真:リノベーションまちづくり構想検討委員会 第六回会場の様子
写真:リノベーションまちづくり構想検討委員会 第六回会場の様子
北九州をはじめ、全国で取り組みが活発化している「リノベーションまちづくり」。和歌山市でも毎年のように「リノベーションスクール」が開催され、市民による遊休不動産の開発が着々と進んでいます。1月13日18:00から和歌山市新通にある「伏虎中学校体育館」で開催された「第六回リノベーションまちづくり構想検討委員会」の様子をレポートします。

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第六回目となるリノベーションまちづくり構想検討委員会のテーマは、「和歌山の未来」です。伏虎中学の体育館でおこなわれた会には、約60人近くの見学者が参加。中には自治会長、フリーデザイナー、農園・農産物販売の方など幅広い職業の方が集まり、フリーディスカッションでは様々な意見が飛び交いました。

嶋田委員長による「わかやまリノベーションまちづくり構想(案)」

今までのリノベーションまちづくり構想検討委員会を通じ、委員・市民・和歌山市の担当者それぞれの意見をまとめ、委員長の嶋田さんからドラフト案が発表されました。

《都会でもない・田舎でもないまち わかやまの現状と課題》《和歌山らしい暮らしを考える》《リノベーションまちづくりとは》《構想実現の仕組み》この4つのテーマを更に細かくし、説明が進みます。

高齢化や人口減少、開業率低迷、公共交通の不足など和歌山が抱える課題もある反面、チャンスもあり、訪日外国人観光客の増加・教育への公共投資も動いています。ハードは豊富にあるけれど中身のコンテンツが豊富ではないという現状を《都会でもない、田舎でもないまち》という言葉で指摘しました。

《和歌山らしい暮らしを考える》では、都市型コミュニティを再生させ、和歌山らしいライフスタイルや今の城下町にふさわしいコンテンツをリノベーションにより生み出していってはどうかと提案。高齢者と子どもが交流できる学びの場、公民連携による子育支援サービスの活用、空き店舗を利用したリノベーション住居や共同住宅への転換、手作りの雑貨・アート活動などを事業化しやすい環境をととのえることで誰もが活躍ができる場をつくる、など居住促進・産業振興・コミュニティ再生の方向性を改めて整理してくれました。

《リノベーションまちづくりとは》では、現在のリノベーションまちづくりの活動・特徴を改めて説明。

最後に《構想実現のプロセス》として《和歌山らしい暮らし》で出た提案を、更に深く掘り下げ、ひとつひとつ丁寧に例をあげて話し、最後に「全ては、市民が実際に動きプロジェクトを作り、それぞれの役割にそって動いていきましょう」と、締めくくりました。

地域での実際の取り組みについて

次に、現在和歌山市で活動している3つの家守舎が取組や活動などを発表しました。
株式会社ワカヤマヤモリ代表取締役
ユタカ交通株式会社 代表取締役社長 豊田英三さん
ゲストハウスRICO マネージャー宮原さんによる、ゲストハウス運営側からの紹介・現在の取り組みの説明。現在築50年の物件を使い、シェアハウス化の実現に向け動いているそうです。
株式会社紀州まちづくり舎 代表取締役
NPO法人にこにこのうえん 理事長 吉川誠人さんによる、今年から始動する和歌山市の市堀川を中心とした、水辺地域再生プロジェクトの紹介。
株式会社寝坊クリエイティブ 代表取締役 武内淳さんによる、事業をしたいと考えている人たちの不安や課題の代弁、そして将来起業を考える若者を自分たちの手で育てていこうという育成面での提案。

3組はそれぞれ過去のリノベーションスクールをきっかけに結成・誕生したヤモリ会社です。それぞれの意見と今後の取り組みについて、注目が集まっていました。

「まちづくり」で、「何を残し、何を新たに」するのか

リノベーションまちづくり構想検討委員会の最後には、おなじみのフリーディスカッションの時間がもたれました。開始早々に手があがり、そこから次々と意見が出されました。

・街中や学校の一部などに農場を作ってはどうか
・新しいリノベーションデザイン会議やスクール開催については、クラウドファンディングや希望者負担にし補助金に頼るのは控えてはどうか
・街中には花が足りない、県外・海外の人がきた人に対する「歓迎ムード」をもっと出せば印象に残り「また行きたい街」になるのではないか
・通りを花で埋め尽くし、ゲリラガーデニングというイベントをしてはどうか
・花で埋め尽くすなどもいいが、こうした活動の陰には、自治体や民間での水やり等の負担もかなりあるので見えない部分での負担についても考えてほしい
・和歌山は車社会なので、歩く街づくりとしてまず車を手放す環境をどう作るかが課題ではないか
・昔のように地域の人たちが夢中になり、精神的支柱になれるものが必要ではないか

など、1時間以上意見が交わされました。

今後、わかやまのまちづくりはどう動いていくのか

まちづくり構想検討委員会全6回が終了し、振り返ると一般席側はやはり《変わろう・動こう》としている人たちが多く参加されていました。前に進もうとする人たちだからこそ、活発に意見が集まり、和歌山の今後の「可能性」が広がったのではないかと思いました。そして、今後和歌山のまちはどう変化していくのか、まだまだリノベーション和歌山の動きに注目です。